口腔がんの原因になることが知られている尖圭コンジローマとHPV

2020年04月18日

尖圭コンジローマはヒトパピローマウイルスであるHPVの6型と11型によって発症します。これには様々な種類があり、遺伝子の型により大きくハイリスク型とローリスク型にわかれています。尖圭コンジローマはローリスク型であり、がんになる可能性は低いです。

HPVは感染した場所によってハイリスクとなることがあり、子宮頸がんや膣がん、肛門がんや口腔がん、咽頭がんといった疾患になってしまうことがあります。HPV自体は100種類以上もあり、さらに子宮頸がんの原因となるのは15種類もあります。特にHPV16型は、世界を見ても子宮頸がんの約50%の人からウイルスが見つかっており、16型は大変ハイリスクと言えます。

たいていの場合はがんまで進展せずに、自然にウイルスが体の外へ出てしまいますが、まれに数年から数十年かけて症状が進んでしまうことがあり、ある程度の月日が経ってからがんが見つかることがあります。

口腔がんの場合、さまざまなことが原因になりますが、HPV16型も関係しています。HPV16型は主に性交渉によって感染するのですが、実際に咽喉の奥に発生したがんを調べると80%はHPV16型が見つかっており、持続的に感染することによって発症することがわかりました。ですが、持続的に感染していることだけでは口腔がんになることはなく、喫煙や受動喫煙などの生活習慣が関係して起きているという結果が出ています。

HPVに感染したとしても1年以内に約7割が消失していて、約9割は2年以内になくなっています。ですが、HPVの性質上、血液の中には侵入してこない特徴があり、さらに細胞に感染してもその細胞を壊さず、ウイルスの粒子自体も多く排出しないので免疫を作ることができにくく、何度も感染してしまいます。接触感染によって感染していきますが、性行為だけでなく母から子供への感染も確認されており、子供の口腔内の感染も多いことがわかっています。

尖圭コンジローマはローリスク型によって感染するので、イボができる程度で治まることが多いですが、ハイリスク型に感染した場合はその後の体調に関係してきてしまいます。
がんを引き起こすウイルスとしても知られていますが、どこにでもあるウイルスであり、感染は難しくありません。ですが、実際に口腔内にウイルスがあったとしても口腔がんを発症する人はまれです。接触感染であるので、できるだけウイルスに感染しないようにすることが大切になります。